吉乃川|470年以上の歴史を受け継ぐ、新潟・長岡の酒蔵

酒蔵紹介

新潟県長岡市の摂田屋。

酒、味噌、醤油などの醸造文化が息づくこの町で、長い歴史を重ねてきた酒蔵が「吉乃川」です。

創業は1548年。

上杉謙信が活躍した戦国時代から酒造りを続ける、新潟県最古の酒蔵とされています。

470年以上という歴史を持ちながら、吉乃川が大切にしているのは、昔の酒造りをそのまま残すことだけではありません。

受け継いできた技を土台に、設備や技術、そして時代に合った新しい酒にも挑戦する。

それでも変わらないのは、毎日の食卓で自然に楽しめる「飲み飽きしない酒」を造ることです。

戦国時代から続く、新潟県最古の酒蔵

吉乃川の創業は1548年。

470年以上にわたり、新潟・長岡の地で酒を醸し続けてきました。

酒蔵がある摂田屋は、古くから醸造業が盛んな地域です。

酒だけでなく、味噌や醤油などを造る蔵が集まり、今も歴史ある建物が残っています。

そんな醸造の町で、世代を超えて酒造りの技術を磨き続けてきた吉乃川。

長い歴史そのものも魅力ですが、本当の強さは、その歴史の中で培われた技術を次の世代へつないできたことにあります。

「機械化はしても、自動化はしない」

吉乃川の酒造りを表す、印象的な考え方があります。

それが「機械化はしても、自動化はしない」という姿勢です。

長い歴史を持つ吉乃川ですが、昔ながらの設備だけで酒を造っているわけではありません。

安定した品質や安全性を高めるため、必要な設備や新しい技術も積極的に取り入れてきました。

しかし、酒造りをすべて機械任せにするのではなく、最後は造り手が酒の状態を見極める。

長年受け継がれてきた技術と人の感覚を大切にしながら、現代の設備を生かしています。

伝統と新しい技術。

どちらか一方を選ぶのではなく、それぞれの良さを酒造りに生かすことが、吉乃川の安定した品質につながっています。

名杜氏から受け継がれる酒造りの技

吉乃川の歴史を語るうえで欠かせない人物の一人が、昭和の名杜氏と呼ばれた鷲頭昇一氏です。

妥協することなく酒造りと向き合い、その技術は吉乃川だけでなく、酒造業界全体にも影響を与えました。

杜氏として初めて黄綬褒章を受章し、それを記念して誕生したのが「極上吉乃川」です。

大切なのは、優れた杜氏が一人いたということだけではありません。

その技術や考え方が蔵の中で受け継がれ、現在の酒造りへとつながっていること。

人から人へ伝えられてきた技もまた、470年以上続く吉乃川を支える大切な財産です。

吉乃川を支える長岡の水

日本酒造りに欠かせないもののひとつが、仕込み水です。

吉乃川では、蔵の敷地内から汲み上げる地下水を酒造りに使用しています。

長岡市を見下ろす東山連峰の雪解け水と、雄大な信濃川の伏流水が地下で交わったとされる水です。

新潟の雪と山、そして信濃川。

この地域の自然によって育まれた水が、吉乃川のすっきりとした飲み口を支えています。

酒蔵の歴史だけでなく、長岡という土地そのものが一杯の酒につながっています。

大切にするのは「毎日飲みたい酒」

希少な酒や華やかな高級酒だけが、日本酒の魅力ではありません。

吉乃川が大切にしているのが「晩酌」です。

仕事を終えた夜。

家族と囲む夕食。

いつもの料理と一緒に、気負わず楽しむ一杯。

そんな日常の中で、何度飲んでも飽きることなく「また飲みたい」と思える酒を目指しています。

その考え方をよく表しているのが、定番酒「厳選辛口 吉乃川」です。

新潟県産米を100%使用し、すっきりとした辛口ときれいな口当たりが特徴。

地元では「厳辛(げんから)」の愛称でも親しまれています。

特別な日だけではなく、いつもの食卓に寄り添う。

それも吉乃川が長く愛されてきた理由のひとつです。

酒造りは、米づくりから未来へ

吉乃川は、酒の原料となる米にも深く関わっています。

2018年には吉乃川農産を設立し、地元の田んぼで社員による米の自社生産を開始しました。

おいしい酒をこれからも造り続けるためには、良質な米を安定して確保することが欠かせません。

さらに、米を育てる技術そのものを次の世代へ残していくことも大切です。

酒蔵の中だけでなく、田んぼにも目を向ける。

米どころ新潟の酒蔵として、地域の農業と酒造りを未来へつなげようとしています。

歴史を伝える酒ミュージアム「醸蔵」

吉乃川の敷地内には、酒ミュージアム「醸蔵(じょうぐら)」があります。

大正時代に建てられた「常倉」と呼ばれる倉庫をリニューアルし、2019年にオープンしました。

建物は国の登録有形文化財にも登録されています。

ここでは吉乃川の歴史や酒造りについて知ることができるほか、その場所ならではの日本酒を楽しむこともできます。

酒を飲むだけでは分からない、造り手の思いや長岡の醸造文化に触れる。

日本酒をきっかけに地域そのものを楽しめる場所になっています。

470年以上続く蔵が、新しい酒にも挑戦

吉乃川には長い歴史があります。

しかし、歴史が長いからといって、昔から同じ酒だけを造り続けているわけではありません。

日々の晩酌を支える定番酒を大切にする一方で、現在の食生活に合わせた酒造りにも取り組んでいます。

そのひとつが、料理との相性を楽しむ「PAIR」シリーズです。

日本酒と和食という組み合わせだけではなく、さまざまな料理と一緒に日本酒を楽しむ。

時代とともに食卓が変われば、日本酒の楽しみ方も広がっていきます。

守るべきものは守りながら、新しい楽しみ方も提案する。

470年以上続いてきた酒蔵だからこそ、変化することの大切さを知っているのかもしれません。

吉乃川を味わう

吉乃川には、普段の食卓から特別な日の一杯まで、さまざまな日本酒があります。

代表的な「厳選辛口 吉乃川」は、すっきりとした辛口で料理と合わせやすく、日々の晩酌にも選びやすい一本。

「吟醸 極上吉乃川」は、爽やかな吟醸香と透明感のある口当たり、キレの良い後味を楽しめる吟醸酒です。

そして「PAIR」シリーズでは、料理との組み合わせから日本酒を楽しむ新しい提案も行われています。

歴史ある蔵の酒だからと難しく考える必要はありません。

いつもの夕食に合わせて、自然に杯を重ねる。

そんな日本酒本来の楽しさを感じさせてくれるのが「吉乃川」です。

変わらないために、変わり続ける

1548年の創業から470年以上。

これほど長く酒造りを続けるためには、伝統を守るだけではなく、時代に合わせて変わることも必要だったはずです。

受け継がれてきた杜氏の技。

長岡の水。

新潟の米。

現代の設備。

そして、毎日の食卓で飲み続けてもらえる酒を造りたいという思い。

古いものと新しいものをつなぎながら、吉乃川は今も酒を醸し続けています。

新潟の歴史と風土が育んだ一杯を、いつもの料理とともにじっくり味わってみてはいかがでしょうか。

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