菊水酒造|「菊水ふなぐち」を生んだ、挑戦を続ける新潟・新発田の酒蔵

酒蔵紹介

新潟県新発田市。

豊かな自然と米どころ新潟の風土に恵まれたこの地で、「菊水」を醸しているのが菊水酒造です。

創業は1881年(明治14年)。

140年以上にわたり酒造りを続けてきた菊水酒造には、伝統を大切にしながらも、新しいことを恐れない文化があります。

その姿勢を象徴する酒が、黄色い缶でおなじみの「菊水ふなぐち」。

今では気軽に楽しめる缶入りの生原酒ですが、その誕生の背景には「搾りたてのおいしさを、お客様へ届けたい」という酒蔵の挑戦がありました。

1881年創業。新発田で受け継がれる酒造り

菊水酒造の創業は1881年。

初代蔵元・髙澤節五郎が酒の製造権を本家から譲り受けたことから、その歴史が始まりました。

その歩みは、決して順調なものばかりではありません。

1964年の新潟地震、その後の下越地方を襲った大水害など、大きな災害によって廃業の危機に直面したこともありました。

それでも酒造りを続け、困難を乗り越えてきた経験は、菊水酒造の「新しいことに挑戦する文化」へとつながっていきます。

守るだけではなく、より良い方法を考える。

その積み重ねが、現在の菊水酒造を形づくっています。

黄色い缶の「菊水ふなぐち」は、なぜ生まれたのか

菊水酒造を代表する商品といえば「菊水ふなぐち」です。

誕生のきっかけは、蔵を訪れたお客様の何気ないひと言でした。

酒を搾る槽口から流れ出る、できたばかりの酒。

それを口にしたお客様の「おいしい」という声から、「この味をそのまま届けられないだろうか」という発想が生まれます。

現在なら生酒を店頭で見かけることは珍しくありません。

しかし「菊水ふなぐち」が発売された1972年当時は、生酒を一般のお客様へ安定して流通させる仕組みが十分に整っていませんでした。

そこで菊水酒造が目をつけたのが「アルミ缶」です。

光を遮り、密閉性にも優れた缶を容器として採用することで、搾りたての生原酒を商品として届ける道を切り開きました。

生原酒を「いつでも楽しめる酒」へ

酒蔵でしか味わいにくかった、搾りたての生原酒。

それを特別な場所だけの味ではなく、より多くの人が楽しめる商品にする。

1972年に発売された「菊水ふなぐち」は、缶入り生原酒の先駆けとなりました。

特徴は、火入れをしていない生酒ならではのフレッシュさと、原酒らしいしっかりとした飲みごたえ。

濃醇さがありながら、フルーティーさを感じる味わいで、発売から長く支持され続けています。

現在では仕込みや味わいの異なる商品も登場し、「ふなぐち」はひとつの商品からシリーズへと広がっています。

長く愛されている商品だから変えないのではなく、愛され続けるために磨き続ける。

そこにも菊水酒造らしさがあります。

原点にあるのは「お客様に喜んでもらいたい」という思い

菊水酒造の新しい商品や取り組みは、単に「他の酒蔵とは違うことをしよう」という発想から生まれているわけではありません。

大切にしているのは、酒を飲む人の声です。

「こんな酒があったらいい」。

「これはおいしい」。

そんなお客様の声を聞きながら、どうすればもっと日本酒を楽しんでもらえるかを考える。

菊水ふなぐちの誕生も、その延長線上にあります。

酒を造る側の都合だけで商品を考えるのではなく、飲む人の笑顔から次の酒造りを考える。

この姿勢が、菊水酒造のさまざまな挑戦を支えています。

変わらない味を守るために、変わり続ける

長年愛されている定番商品には、「いつ飲んでもこの味」という安心感があります。

しかし、同じ商品を長く届けることは、何も変えないこととは違います。

米の状態も変われば、設備や流通環境、飲む人の好みも時代とともに変化します。

菊水酒造では、長く親しまれている商品の魅力を大切にしながら、品質を高めるための改善を重ねてきました。

2017年には基幹商品のリニューアルを行い、原料米について「新潟県産米100%」という基準を設けました。

「菊水らしい味」を守るために、必要なところは変えていく。

小さな改善を積み重ねることも、長く愛される酒を造るための大切な仕事です。

晩酌で楽しみたい「菊水の辛口」

個性的な「菊水ふなぐち」と並び、菊水酒造を知るうえで味わっておきたいのが「菊水の辛口」です。

目指しているのは、新潟らしい淡麗辛口。

すっきりとした飲み口でありながら、料理を受け止める旨みを持ち、冷酒から燗まで幅広く楽しめます。

新潟県産米を100%使用し、「ふなぐち」で培ってきた生酒の技術も生かされています。

特別な日のためだけではなく、いつもの夕食と一緒に楽しむ。

毎日の晩酌に寄り添う酒もまた、菊水酒造の大切な一面です。

日本酒は「飲む」だけではない

菊水酒造が取り組んでいるのは、おいしい酒を造ることだけではありません。

「日本酒をもっと楽しく、もっと身近に感じてもらいたい」。

そんな考えから、日本酒の歴史や文化を伝える活動にも力を入れてきました。

その拠点のひとつが「菊水日本酒文化研究所」です。

日本酒や醸造文化に関する文献、酒器など、多くの資料を収蔵。

酒造りの技術だけでなく、日本酒とともに育まれてきた文化を次の世代へ伝える役割も担っています。

一杯の酒を飲む。

その背景にある歴史を知る。

酒器を選び、料理と合わせ、誰かと一緒に楽しむ。

日本酒には、味わうこと以外にもさまざまな楽しみがあります。

菊水酒造は、酒という「モノ」だけではなく、日本酒を楽しむ時間や体験そのものも届けようとしています。

新しい日本酒の楽しさを伝える「KIKUSUI蔵GARDEN」

菊水酒造では、日本酒をより身近に楽しめる場所づくりも進めています。

2025年には「発酵エンターテイメント」をテーマとした「KIKUSUI蔵GARDEN」が誕生しました。

日本酒を単に買う場所ではなく、酒や発酵について知り、味わい、楽しむ。

蔵を訪れること自体が、日本酒の新しい魅力を発見する体験になる。

酒造りだけでなく「日本酒をどう楽しんでもらうか」まで考えているところに、菊水酒造の姿勢が表れています。

菊水酒造を代表する日本酒

菊水酒造には、飲む場面や好みに合わせて選べるさまざまな酒があります。

代表的な「菊水ふなぐち」は、生原酒ならではのフレッシュさと濃醇な飲みごたえを楽しみたい方に。

「菊水の辛口」は、料理と一緒にすっきりと楽しみたい方や、毎日の晩酌に。

それぞれ方向性は違いますが、根底にあるのは「飲む人に喜んでもらえる酒を造りたい」という思いです。

商品によって異なる菊水の表情を、料理や飲む場面に合わせて楽しんでみるのもおすすめです。

一杯の「おいしい」から、次の挑戦へ

1881年の創業から、菊水酒造はさまざまな時代を歩んできました。

地震や水害を乗り越えた歴史。

生原酒を届けるために生まれたアルミ缶。

長く愛される「菊水ふなぐち」。

そして、日本酒文化を次の世代へ伝える取り組み。

その中心にあるのは、いつも酒を楽しむ人の存在です。

「おいしい」と笑顔になってもらえる酒を造る。

そして、もっと日本酒を楽しんでもらえる方法を考える。

伝統を受け継ぎながら挑戦を続ける菊水酒造。

いつもの一杯から、少し個性的な生原酒まで、自分に合った「菊水」を探してみてはいかがでしょうか。

菊水ふなぐち一番搾りはこちら

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